WANDA NYLONのショー。
マレの北の方、使われなくなっちゃった廃墟のような建物の2階で
ショーは始まる。
建物は描き荒らされたグラフィティたちで囲われて、
コンクリートのむき出しの荒れた足元は
繊細のヒールを履いてる女の人たちに不安をもたらし
そばにいる男子は必然マダムに手を差し伸べる。
(こういう時に男の子がしてくれる自然の優しさといったら、もう!)
おそるおそるに砂埃にまみれた階段を上がると
そこはWANDA NYLONのショー会場。
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KOCHE然り、ここ然り、会場から感じる熱気が違う。
なんか、すごい。
絶対何かが始まっている。
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同時多発的に、まさに今このタイミングで。
既存の価値観、既存の構造に対する、大きな問いかけ。
これは(申し訳ないけど)現場にいないと、
理解できない、ウェブで流れない類のものなのだと思う。
パブリックで流れるコレクションレビューや
ショーのルックといった表層のその背景で
ファッションの中にいる人の中でも、
一歩先をとらえている人たちが、
何を感じて腹オチさせて、
時代感なるものを
肌感覚で「どのように」とらえているのか。
ショーの始まりを待つ、その雰囲気がそれを物語る。
ショーの全てがそれを裏付ける。