Monday, 5 October 2015

thinking about...LOEWE

Labels FASHION ,RUNWAY

 

 

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J.Wアンダーソン率いるLOEWEは

ファッションにおいて半世紀以上「当たり前」だと思ってた

ことに対してスルリと「これって何で?」って質問を投げかける。

 

 

例えば

①広告ビジュアルは、ショーが終わった後に発表するのが風習。

②ショーで見たルックは半年先でないと買えない、とか。

 

 

「何で?」とか「誰のため?」と聞かれて答えられる人っているんだろうか。

 

彼はそれらに疑問をなげかけ、刷新的なやり方で更新する。

この大元の理由は多分

「お客さんの立場で考える」ってことにあるのだと思う。

 

 

①に関して。

パリのショーの数週間前、ロンドンファッションウィークが行われてた時、

早々とあの街に次のシーズンの大きな広告が

街のいたるところにあふれててた。

(例えば上記の写真のように)

※通常はお店で商品が置かれるようになる半年先にそれらは目にすることが出来る。

 

 

一番最初に今回のクリエイションをお披露目をするのが

ショーではなくて、広告だった。

 

 

もう一個。

②ショーで見たルックの一部がその日の夜に先行予約販売をはじめちゃった。

ということで私たちは「欲しい!」って思ったらすぐに手に入れる事が出来る。

 

 

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(ショーが終わったすぐ後のHPをの見て見たら

こんな風にすぐに手に入れるプラットフォームが整っている。)

 

 

 

ショーの終わったすぐにUPされたHPには

ランウェイで見たいくつかのアイテムの販売予約のシステムが

すぐに立ち上がっていたりする。(すごいスピード感!)

 

 

 

確かにこれだけSNSがあってインターネットがあれば

あたしたちはショーのルックは

ほぼタイムラグなく見ることが出来る。

 

 

お客さんの立場からみたら

ショーの配信時間を数日前から楽しみにして

PCを開くのを待つ日々が続く。

その時、そのショーの広告ヴィジュアルが街のいたるところに

あふれてたら、気持ちもより盛り上がれるし

(そして配信をチェックする事を忘れないためのリマインダーにもなる)

理に適ってる。

 

 

ショーをPCで見た後は

当然気持ちが「あれカワイイ!」「これ素敵だった!」て気持ちが

盛り上がる。欲しいって気持ちの高揚はここが頂点になる。

半年待つより、すぐ欲しい。だったらすぐに提供しましょう、ということで

先行予約の発売開始。

理に適ってる。

 

 

 

今までの慣習や常識にこだわる理由っていったいどこにあるのだろう。

 

 

「この世に生き残る生き物は、
最も力の強いものか。そうではない。
最も頭のいいものか。そうでもない。
それは、変化に対応できる生き物だ」

 

 

あたしの尊敬している大人の紳士が
教えてくれたこの一節が

また頭の中にリフレインする。

 

 

ファッションの中にある「常識」が

刷新するその端境期にあたしたちは今いるのだと、

LOEWEのショーを目の当たりにして

改めてまたそう思ったり。