「火花」又吉直樹:読了。
久々に読んだ文学作品(not 文芸)。
心の揺れ具合、言葉にする一歩手前の感情だったりを
丁寧に救い上げて言葉とし表現してる。
お笑い芸人さんて、行動や感情に対して
客観的立場で俯瞰して見る(そしてそれを笑いに昇華する)
トレーニングを、オンオフ関係なくそれこそ息してる間はずっとやってる。
それってある意味仏門修行のようなもの。
職業としてのお笑いは、知的でストイックなものなのだ。
心の機微を探る、掬い取るという意味では
文学作家とお笑い芸人さんは、共通項があるのだと思う。
優れた文学作品は、2回、3回と読み直す毎に発見があると言うけれど
「火花」もきっとその類の物。