「トレンド」というのは
大量生産大量消費を煽る一つの方法として作られていると
何となく私は感じていて。
半年ごとに
「今コレ(を買うべき!)」
「これを着るのが今かっこいい!(来年それを着ていて、以前「かっこいい!」って言われるかどうかは保証しないけど)」
「今はこのシルエット!」
「今はこのバック!」
などなどファッション好きの心を
手を変え品を変え提案するのが「トレンド」というものの本質だとしたら。
その目まぐるしいスパンで変わるそのファッションの狂騒は、
割り切って楽しむ分には「トレンド」という仕組みは面白い仕組みだと思う。
(コレクションのオフランウェイの撮影の際、
こんなにも毎回新しさを喚起させられるのはとてもエキサイティングだ)
とはいえ私は多分「トレンド」ではなくて「服」が純粋に好きだと思うので、
半年を経った後に「古臭くなる(着る気にならない)服」を
買ってしまうというその事に躊躇がある。
(なんていうか、買って帰る服に対して申し訳ないというか、
今は気に入って買って帰ったその服を、
近い未来にないがしろにするだろう事が哀しいというか、
上手く言えないけど。)
だからこそヴィンテージであったり、
トレンドから一線を引いた立ち位置のデザイナーとかブランドを
実際自分が身に着けるブランドとして選んでいるのだと思う。
「トレンド」を超えている人、
「人となり」そのもので
カメラのレンズを惹きつける人にはいつも感動する。
ヴィヴィアンのショーには毎回そういう人が
(スタッフもモデルも見に来る人も)
集まっていて、
ここではやっぱり毎回気持ちをハッとされる。
ファッションの「何」が好きなのかを思い出させてくれるから。