Tuesday, 14 June 2016

What I read...Akagami

Labels BOOK

FullSizeRender (12)_R

 

「アカガミ」 窪美澄:読了。

今よりちょっと未来の日本ーーー
2016年の今の段階でも言われている徴候、
なんだっけ、「絶食系男子」とか「若者の性離れ」とか
マイナンバー制度の問題とかがもっと進んだ国ーーー
を背景とする物語。

若年層が恒常的に生きることへの閉塞感(からの自殺願望)は、
「恋をする、一緒に暮らす、愛する、子供を授かる」という手間暇を
「面倒臭い」からさらにもう一歩進んで
「嫌悪する」ようになった。
そんな近未来で生まれた「アカガミ」というシステム。

真綿で首をしめるような感じで
いつの間にか体を覆っている「生き難さ」の本質を
私たちは鍋にフタして毎日過ごしていると思う。

この物語はそういったものにスッともう一度
考えてみる機会を与えてくれる。