「あの家に暮らす四人の女」 三浦しをん:読了。
ひょんなきっかけから同じ家に住み始めた4人の世代も境遇も立場も違う女子
(彼女たちは永遠に『女子』なのだと思う)
の何でもない毎日を描写する中で、
女の人の「この件どうする」問題
――恋愛、結婚、出産、仕事、
おひとりさま、老後、介護、お金その他――
が見事に浮かび上がってくる。
またこれが全然シリアスじゃないので
こういったトピックを扱う物語によくある
「読んでて心が何だかヒリヒリ」な感じは皆無。
最後は三浦さんの「しおん節」あふれる圧倒的な力技(!)によって
物語はぐいぐい展開されて
「そっちいったかー!」的な落としどころで締めくくられてる。
とにかく読後感はとてもポジティブ!
三浦さんの飄々とした文章や物語は
重いテーマですらこんなにポップに表現できる。
改めてその才能のすごいに感嘆。